母なる地球の感じ方

- interview with ベニシア・スタンリー・スミス -

京都・大原の地に住み、
ハーブ研究家として広く知られるベニシアさん。
その豊かなハーブの知識やガーデニング術は、
多くの人々に生きる知恵と癒し、勇気を与え続けている。
私たちを生かしてくれる母なる地球と調和して生きること、
人と人とが共生して生きることを
やさしく諭してくれるベニシアさんのライフスタイルに、
いま、多くの人々が共感を寄せている――

 

ベニシア・スタンリー・スミス Venetia Stanley-Smith


1950年、イギリスの貴族の家系に生まれる。ハーブ研究家。
英会話学校「ベニシア・インターナショナルスクール」主宰。
19歳で母国を離れ、バックパッカーとしてインドへ。
その後1971年に来日し、78年から京都で英会話学校を始める。
96年に大原に移住。自然と共生した「手作り」の暮らしや豊かなハーブの教え、
ガーデニング、大原の古民家でのライフスタイルなどが注目を集め、
テレビ、著作、講演等、あらゆるメディアで活躍をしている。
レギュラー番組にNHK BSプレミアム
「猫のしっぽ カエルの手 京都大原 ベニシアの手づくり暮らし」がある。
著書に『ベニシアのハーブ便り―京都・大原の古民家暮らし』などがある。

公式サイト: ベニシア・インターナショナル
http://www.venetia-international.com/







B:イギリス貴族の家系にお生まれになりながら、 現在は京都、大原の古民家でハーブに囲まれた生活をされていらっしゃいます。 2007年に初めて出版された、ご著書『ベニシアのハーブ便り』は、 とても反響があったのではないですか? この本が出た時代に、ハーブの本が売れると思わなかったよね。 でも、タイミングが良かったんじゃないかな? その頃からうつ病や、子どものアトピーや、 PTSD(心的外傷総ストレス障害)の人がだんだん増えてきて、 みんな、なんとなく今の生活がこのまま続いて大丈夫なのかな? っていうところがあったと思うのね。 今は、原発反対とかが顕著にあるけど、日本の、特に女性は、 ライフスタイルの中で、地球のために何かやりたいと感じていたと思う。 『ベニシアのハーブ便り』の時は、私自身でも色々と考えることがあって、 次作の『ベニシアの京都里山日記』では、娘が病気になって辛かった。 だから、本を書くことは、何か…何ていうかな、 修行みたいな感じかもしれない(笑) 書いている期間は、すごく必死だった。 私のエッセイやブログなどのテーマは、 しんどくても、いろんなことが起きても、 絶対に乗り越えるメッセージを入れてる。 『ベニシアのハーブ便り』の最後に私の生い立ちを入れたエッセイがあるでしょ? 編集者の人は「そんなん誰もわからへんから」って言ったけど、 「あれは絶対みんなわかると思う、あれは絶対入れたい」と言って入れてもらいました。


B:生活で使う物を手づくりしたり、 ハーブガーデンを作りながら楽しむハーバルライフは、 生活をいっそう豊かにしてくれそうですね。 自ずと環境への意識も高まってくるのでは? 生活にハーブを取り入れるのは好きだけど、趣味みたいには、やってないよね。 私には全部必要だからやっているだけ。 そして、なるべく穏やかでいたいから朝早く起きるの。 その朝の時間を使えれば一日が大体まわるのね。 それとウチは下水がないから、川に流れ入るものは全部自分で作ってる。 ケミカルな洗剤は一切使わないよ。 私は、革命とかは何にもできへんけど、 死ぬ時に、ああいう風にした事が悪かったとか、あれすれば良かったとか、 そういう後悔の気持ちで死にたくないからね。 例えば最近、私が気にしているのは水のこと。 水に恵まれている日本で暮らしていると、 多くの人は使っている水の量についてそんなに気にしていないと思う。 私の住む大原でも、井戸水があるから 水代はかからなくて、前はあまり気にしていなかった。 だけど、この間イギリスにいる弟が日本に来て、 どこを見ても水が流れてるのを見て、 「日本はすごいラッキーだよ。日本には水がたくさんあるけど、 中国やインドでは、もうなくなる可能性に来てるよ」と言ったの。 中国人は、今、恐ろしいくらい、北海道や滋賀や長野の山をいっぱい買ってるらしいの。 はじめは、リゾート地を造るためかな? 木が欲しいのかな?とか思ってたけど、 弟が、「違うよベニシア、あれは水が欲しいから山の水を取るんだ」と。 えっ!と思って。 それがもし本当だったら、ちょっとこれ危ないよな、と思った。 お年寄りは林業の仕事ができないし、 たとえ頑張って、一本の杉を売ろうと思っても400円にしかならないそう。 だから中国はそのうちに日本に水を採取しにくるでしょうね。 だから水の大切さを感じて、最近はじめたことがあるの。 お米を洗う時、何回もとぎ水を使うでしょ? あれは、ただ捨てているだけで、ある意味もったいない。 その日本の山の話を聞いてからは、3つのバケツを置いておいて、 1回といだ後にバケツに入れて、っていうのを何回も繰り返しているの。 それで最後に花にあげてる。お米の糠が植物には栄養になるから。 台所は、ビショビショになるけどね(笑) 私は、なんかを始めたら絶対する、と決めているから、 結局そういうことを生活の中でたくさんやっていると、 本当に一日がすぐ終わっちゃう。 今、次の本(『内側の庭』)の準備をしてるけど、 2012年に間に合いません(笑)2013年になるかな?  自然から教えてもらうこととか、今月は何の仕事をすればいいとかのノウハウも書く。 例えば、ここの英会話教室で今月はborage―ボレッジというハーブを教えてるんだけど、 ボレッジは、「喜び」「嬉しさ」っていう花言葉を持ってるのね。 花言葉を知っていると、その花を見つけたら、なんとなく嬉しいって感じるし、 それを食べたら、ちょっと幸せな気分になるよね。 ヤロウは、キク科のハーブで、和名は、西洋ノコギリソウ。 アメリカ原住民が使うハーブの中では、一番効果があるハーブとして使われてきたの。 これは、血液を浄化し、血圧を下げる働きがある。 ハーブは面白いの、メッセージや役割があるんですよ。 私のまわりには、原発反対や環境問題の運動を頑張ってる人がいっぱいいるけど、 私は、ずっと子育てに忙しかったから、全くしたことないの。 誘われても、結局子どものことで忙しい。でも、本は家でできるからね。 読んでくれる人に、ソフトに話している感じで書く。 私のメッセージで、元気になる人もいるかもしれないし、 地球の事を考えてもらう、きっかけになるかもしれない。 それが私たちに命をくれている地球への私の命のお返しみたいな、 地球へのプレゼントという感じで書きたいと思ってるの。


B:ハーブを暮らしの中に取り入れていこうと考えたのは、 京都の大原に越してからになるんですか? 京都市内にある教室で英会話を33年間教えているんだけど、 そのクラスでハーブティーを生徒に出していたの。 ここには、おばあちゃんたちも、結構習いに来るんだけど、 風邪をひいて、病院で薬をもらったとかよく話していたので、 「そんなのだったら、ハーブでちょっと治したら?」と、 ルバーブティーなんかを紹介していたの。 その内に、だんだんと他の人も興味を示しはじめて、 私がハーブティーをセットして、150人位に売ることになった。 それだったら自分で作る方がいいなあと思って、 大原に引越した時にハーブを育て始めたのがきっかけです。 ある時、友達に言われたの。 「ハーブについて教えないの? あなたは他の人より知ってると思う」 「えー、私が教えるの?!」って(笑) でも改めて考えてみたら、英会話教室とはまた違うけど、 ハーブについて教えるのも面白いかもしれない、多分できるって思った。 それから、すごく勉強をしはじめた。 そうしたらハーブの世界は、歴史もすごく古くて、奥深いとわかったの。 それですっかりハマッてしまった(笑) 若い時や、小さな子どもがいるうちは、 あんまりハーブを作る時間がなくて難しいと思う。 だけど、子どもが手を離れて時間ができると、 なぐさめられるとか安らぐってよく言われるのよ。 それは、テレビ番組を観た人にも言われる。 でも、できたら番組に頼るんじゃなくて、ハーブを育ててみてほしい。 心から何かに没頭したら、本当は誰でも出来るんだよって思うから。 あんまりたくさんの人に番組があるからなぐさめられるって言われると、すごいプレッシャーになるよ。 「私がやめたら、みんな大丈夫か?」とか思うから(笑) でも番組をきっかけに、いろんなことやってますっていう手紙をもらうから、それはすごく嬉しいよね。


B:私どもの書店には、実は植物が人間の心を感じていたり、 植物同士がコミュニケーションしている超感覚知覚というジャンルの本があるのですが、 植物が人の言葉を理解していると感じることはありますか? 『ベニシアのハーブ便り』を執筆している時、精神的にとてもしんどかったのね。 もうなんかすごい辛い…その上に本…。 でも、朝早く起きて、庭に出てみたら、 なんだかハーブがなぐさめてくれているような感じがしたんだよね。 なんか、はっきりと言葉にできないけどね。 人が、新しいことを自覚する時は、大体が1つだけの出来事ではなくて、 人生の中で、少しずつ少しずつ自覚していくと思うのね。 これも縁だなって思うんだけど、ある時、飛行機で読んだ雑誌で、 お医者さんみたいな、魔女みたいな、 ネイティブアメリカンインディアンのおばあちゃんの話が載っていたの。 そのおばあちゃんはハーブを切りとる前に、聞くんだって。 「ごめんなさい、いまから誰誰さんが風邪だから切りますよ、切ってもいいですか?」と。 そして、ハーブの返事を持つ。 その返事は言葉じゃなくて、そよ風が吹くとか、蝶がパッと飛んでくるとか。 それがあったらオッケーが出た証拠。 切るときも、全部じゃなくて、ちょっとだけ残す。 その時、「えーそんなこと私全然してない!」と思って。 ハーブは好きで、肥料や水はあげてるけど、しゃべってないよね(笑) 「あっ、これお茶にしたい」って、ポンポンポンと切っていたの。 これだと、あかんなぁと思って。 おばあちゃんの話を知ってからは、心の中で聞いてるよ。 「来年のハーブティーのために、今から切ります。いいですか?」 そういう気持ちで切ると、なんかものすごく自分の心と花の言葉が 一緒になってるって感じるのね。うん。 で、そのおばあちゃんが、もうひとつ不思議なことを言ったのね。 そういう風にハーブに尋ねると、 ハーブは風邪をひいてる誰誰さんのために特別に力を入れるんだって、早く治すために。 すごくいい話だと思ったね。 だから日本で除草剤をまいているのを見ると、もう胸が痛くなる。 こんなに草の綺麗なところで、花のいっぱい咲いてるところで、なんで?って。 除草剤をまくことと、自閉症の子どもが多くなることは、 関係があるってイギリスの新聞に書かれていました。 日本人はこの事、知らん違うかなって思った。 英語で除草剤はウィードキラー(weed-killer)って言うのね。 でも、weed(草)は、ある意味ハーブで、 日本のよもぎやノビルも入ってますからね。 そういう日本のハーブたちも全部殺してしまってる。 そして、その毒が入った土から生まれた野菜を、私たちは食べてる。 ああいうケミカルなものは、身体に良くないというか、脳にくるのね。 ちっちゃい子とか。だから、許したらあかんって思うね。


B:魔女や妖精といった神秘的なものを、普通に受け入れている イギリスのマン島で、若い頃に歌手として活動されてたそうですね。 歌手をしていた18、19歳という若い時は、 自分のこれからの人生とか、才能を活かしたいとか、 素敵な人と結婚したいとか、みんな考えると思うけど、 私の場合は、人の役に立つことを絶対にしないとあかんと思ってたのね。 父母が貴族だったせいか、私には、 彼らが人の役にたってないっていう感じがしていたの。 私は、自分というのが誰なのかという事を知りたかった。 自分には何が出来るの?って。 マン島では、偶然、おばあさんが紅茶の葉で占ってくれて、こう言ったの。 「あなたは遠いところへ行って、そこに住むことになるでしょう。この国には戻ってこないようだね」 その時は信じられず、笑っていました。 ある時、インド人のプレム・ラワットという瞑想の先生がいることを知ったの。 私は、なんか分からないけど、その事を聞いただけで、 ものすごい心がドキドキドキドキドキしたのね。 絶対これですごい何かが起きるって感じたの。 プレム・ラワットは、インドで学校に通っていたから、 イギリスに来ていた弟子から、「人間の4つの恵み」の話を聞いた。 1つ目の恵みは、人間でうまれること。 2つ目は、神がいるということをきくこと。 これは、特定の宗教とか関係なしでね。 3つ目は、自分にとっての先生に出会うこと。 4つ目は、教えてもらったことを自分で行動すること。 それを聞いた時、その恵みを絶対欲しいと思った。 どういう訳だかは、説明はできない。でも絶対欲しいって。 その弟子は、もう少し考えて、本当に欲しいかどうか確認する方がいいと言ったけど、 私には、なんかわかってたの。 もうこれで、私の人生が始まるって。 そのことを伝えたら、「じゃあ明日来てください」となって瞑想を教えてもらった。 そうしたら本当に人生が大きく変わった。 それまでは、「なぜ、こんなに悪い事ばっかりが私に起きるの?」と、 被害妄想みたいな考え方をしていたのね。 でも瞑想で、目をつむっていたのに光がみえたんですよ。 それがすごく綺麗で、それが、私の魂ってわかったのね。 その後、この瞑想を教えている、プレム・ラワットに どうしても会いたいと思いインドへ旅立ったの。 彼が、教えてくれたのは、全てが、自分の中にあるということ。 マントラじゃないんですよ。説明できないものをもらった… だから彼は、知恵というんですけどね。 一つのテクニックは、音楽みたい聞こえるの。気がついていないだけなのね。 でも、本当はこういう感覚はみんな持っていて、 自分で気がついてる人も沢山いるんだって。 彼にとっては、宗教を選ぶことは、関係ない。 例えば、ベジタリアンの方がいいとか全然言わない。何にも言わない。 「結局、あなたは、瞑想すれば自分でわかるから、私が教えるものはない」って言ったの。 びっくりした。12歳だったから。 彼はすごく面白い話をするから、ずっと一緒にいたいと思ったくらい。 その後、私はマン島での占いの通り日本へ来ましたけど、 彼は今でも世界をまわっていて、1年に1、2回は、日本にも来ているし、 去年はノーベル平和賞の候補者としてノミネートもされてたよ。


B:イギリスの美しい環境の中で生まれ育ち、 日本とイギリスの両方の文化を生かした暮らしをされています。 自然と調和する知恵がつまったライフスタイルは、 本やテレビなどを通じて多くの人に影響を与えていらっしゃるのではないですか? 本当に私はラッキー、恵まれていると思う。 英語を教えるのもすごく好きですけど、テレビに出ることで、 北海道から九州、沖縄まで日本全国の人たちと話すチャンスをもらったと思ってるのね。 なぜかというと、何か役立つことしないとあかんから(笑) それは最初、おばあちゃんに言われたの。 「地球をまわすようなことをやりなさい」 幼い頃は、その言葉の意味がわからなかった。 ここの英語教室を卒業した生徒たちが沢山いて、 その人たちみんなに今日のような話を伝えつづけてます。 そして今、NHKで番組をやってるグループは、すごくいい人ばっかり。 ディレクターやカメラマンは、若くてみんな3、40代。 でもみんなすごく上手にやってる。 『猫のしっぽカエルの手』は、音楽もいいし、映像も綺麗でしょ?  私ひとりでやってるんじゃなくて、みんなのコンビネーションがあったからこそ。 彼達、必死だもん。 大原で撮影が終わったら、また東京に帰って、もう寝ないで編集してるの。 たぶん彼らも地球がまわることを感じてるんじゃない? そういえばこの前、弟が日本に来た日に比叡山延暦寺に連れていったの。 ロープウェイを降りたら、そこにイタリア人が2人いて、 突然その人が言ったの。「えっ!ベニシア?」。 誰この人? 会ったことないと思っていたら、 「私、あなたの番組を毎週観てます」 どこに住んでるのか聞いてみると、ミラノだと言うんですね。 えー!っていう感じで、 「いや私は日本が好きで、あの番組を観るとすごいリラックスできるから、いつも観てます」。 すごい驚いたの。番組は、NHKワールドを通して、 日本だけじゃなくて世界各地で観られているみたい。 今日も病院に行ったら、病院の中の人たちみんなが声をかけてくれます(笑)。 「ベニシアさん、元気ですか?」「おはようございます、ベニシアさん」って。 最初は有名人になるとは思ってなかったから、 そういうのにあまり慣れてなかったけど、 いまは「ありがとうございます」って挨拶してますね。 地球をまわすことを本当にしようと思ったら、 一人ひとりの意識の問題じゃない? 国ができないんですよ。 例えば総理大臣に「お願いします、この自然を守ってください」と頼んで、 たとえ彼がそうしたいと思っても、 やっぱり一人ひとりが責任もって動かないと実現しない。 特に女の人は買い物をするからね。 子どものために安心な食べ物を選ばないといけない。 水や空気もきれいな場所のほうがいいじゃないですか。 だから本当に、情報がないために、さっき話したような 除草剤を使ってしまっている人たちにも考えてほしいよね。


B:これまでのお話をうかがっていると、 新しい世界にも積極的にチャレンジされています。 自分を成長させるのに欠かせない、感受性や知恵、能力などを高めていくための キーワードなどありましたら教えていただけますか? 例えば新聞を読んでいて、自分の興味をひく記事があって、 覚えておきたいと思ったら、まずそのページを破って、ファイルしておくのね。 今日もとっておいた記事をもう一回読みなおしていたら、 統合失調症の約60%が早産の子どもなんだって。 それは、脳がまだ出来てないのに生まれるから。 私の子どもも、それで統合失調症になってるのね。 ちょうど先月、イギリスや日本の新聞に、ADHDの問題が掲載されていたの。 まだ5歳にもなっていない子どもに精神安定剤を与えているって。 それは、お母さんや先生がツライからだと思うけど、それでいいのかな?  そういう安定剤を脳にずっと与えてしまうと、 たぶん脳が賢くなるんじゃなくて、その内に逆になってしまうと思うのね。 だから、子どもが早く生まれないようなことを、 考えていかないとあかんとすごく思うのね。 やっぱり、お母さんたちは、仕事をしないほうがいいでしょうね。 リラックスしないといけないし、なるべく子どもが 外の世界に出てくるための準備をお腹の中で最後までできるようにしないと。 もし早く生まれたら本当に大変なことになる可能性がある。 そういう情報を、皆さんどう感じるかわからないけど、 もうちょっと考えたほうがいい。 私は、疑問に思った記事を読んだ時に、 メッセージを書いて、スクラップに入れるのね。 スクラップには、子どもについてとか、 ガーデニングについてとか、歴史についてとかいっぱいあって、 何か書こうと思ったら、まずはそのスクラップを読み直すの。 表立って発言する場合は、あんまりきついこと言ったり、書けないけど、 バックグラウンドの頭の中にその意識を持って、 その状況に合わないんだったら、じゃあ話し言葉にしてテーマの中で話す。 それでもカットされるけどな(笑)。 だけど、たいてい全部はカットしなくて、最後にはひとつは残る。 大事なのは、番組の最中にアホなことを言わないこと。 そうしたらね、全部いい事ばっかり言ってるから、 編集の人はいいことの中から絶対ひとつ選ばないとだめ。 これは若い時に、別のテレビ番組に出たことがあるんだけど、 アホなことを言ったら絶対それを載せるのよ、どうでもいいこと。 だからどうやってそれをストップできるかっていうと、全部いいことを言うの。 そしたら編集の人が、選ぶときに、馬鹿なことは入らない。 日本は馬鹿番組が多いんじゃない?(笑) 呆気にとられることがあるよ。


B:日々の中で知識を得ようという意識が強いということ、 幅広い関心をもっていらっしゃるということですか。 うん、それと、何か人に尋ねられた時、 返事できなかったら信じてくれないから。 私は専門家じゃないんけど、例えばそのADHDっていう言葉でも、 最近はみんなけっこう耳にしてるけど、深くわかってないと思うのね、私も含めて。 早く生まれたら、ADHDが増えたっていう記事を読んだとき、 あーそうか、なるほどと思ったの。それはわかるわ。 ほんで、それをやっぱり人に伝えないといけない。 だからお母さんたちに、講演会をする時には、 もし、仕事をしなくていいんだったら、しないほうがいいとお話しするのね。 私の娘が生まれた時は、1か月半早かったんだけど、 貧乏だったからロンドンで仕事してたのね。 その時はわからなかったけど、それもあんまり良くないよね。 でも、早く生まれた子が、それでもうADHDに絶対になるとは思わないでほしい。 今、脳に関する本を読んでるけど、お母さんがお腹の中にいたときのように、 一生懸命に、側にいて接してあげる。 お腹の中は温かいじゃない?そういう感じでお母さんが接してあげると、 統合失調症にはならないってある記事では書いてある。 最近は、仕事に忙しいお母さんも多いから、 幼い頃に子どもを保育園に預けているみたいだけど、 なるべくなら3歳までは、しないほうがいいと思うの。 その時はすごくツライかもしれない、赤ちゃんがずっと泣いてるし。 でもその子どもが大きくなったら、独立するんだから。 ただ、ちっちゃい時に、あんまり時間をあげてない子は独立しないんですよ。 だからそれが怖いんだよ。 今、お母さんたちの間で、私の子どもが家から出ないとか、 結婚しないとか、結婚して孫が欲しいけど生まないっていう話を多く聞くけど、 多分それはどっかね、ちっちゃい時に、 子どもにかける時間が少し足りなかったからだと思う。 だから日本は、子どもが3歳になるまで、 母親は仕事を休んでもいいっていうシステムを作ればいいの。 それで、3歳までお母さんは子どもとずっと一緒に過ごして、 4歳になると保育園とかに行けるじゃない?  ちっちゃい赤ちゃんを保育園に預けたらだめ、泣いてる。 すごく有名な心理学の人の本にあるんだけど、 子どもは、お母さんとひとつ、 お母さんの身体と自分の身体は同じと思ってるらしいの。 だからお母さんが遠くにいると不安定になるのはしょうがないんだって。 だからもし仕事をするんだったら、家でなにか仕事して、 子どもがお母さんも部屋の中にいるってわかってるみたいな環境ね。 日本では3つ子の魂百までっていうけど、あれは本当よ!(笑) だから本の中では、家族と一緒の時間を作るのは家族に対する一番の愛と書いているように、 私はできるだけ家族と過ごすようにしているの。 色々あったけど、今こうして幸せにいられる。 あえて、幸せの秘訣みたいなことをいうと、 どんな人でもプラスマイナスあると思うのね。 だからそのプラスを見て、マイナスのことはちょっと待ってたらいいのね。 そのうち、その人自身が気がつくと思う。 人の修行と自分の修行は違うもの、一緒じゃないからね。 だからその人を信じて待っていれば、そのうち落着くと思うよ。


B:どうもありがとうございました。



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